ご依頼人様は被相続人(亡くなった父)のご長男です。母親はすでに他界しているので相続人は子供２人（長男・長女）です。父親は、母が他界してから、実家に１人で住んでいて、家の中は散らかっていて、遺品で溢れていました。その様な状況でしたので、権利証も見つからずに困っていました。長男も長女も持ち家を所有しているので、今後実家を利用する予定はないので、売却して現金を２分の１ずつ分割する予定です。権利証が見つからない状況で実家を売却できるか不安に感じて、ご長男がお１人で相談にいらっしゃいました。

 

当事務所の対応

ご長男は、実家をくまなく探しましたが権利証は見つからず困っていますとのご相談でいらっしゃいました。まず、ご長男にお伝えしたのは、相続にに関しての権利証の件については、そもそも相続の登記手続きに関し、権利証は必要ありません（通常の不動産売買でも紛失した場合の対応策があります）。相続の登記手続きに必要となる書類は下記のとおりです。
①　被相続人の戸籍(出生から死亡まで)

②　被相続人の住民票の除票

③　相続人の全員の現在の戸籍謄本

④　遺産分割の結果、相続する人の住民票

⑤　相続人全員の印鑑証明書

⑥　遺産分割協議による相続登記の場合は遺産分割協議書・遺言の場合は遺言

⑦　固定資産評価証明書

以上が不動産の相続登記手続きに必要な基本書類になり、権利証は含まれません。
しかし、それ以前に、相続人は実家以外の財産の状況を全く把握しておらず、万が一債務超過の場合は相続放棄も考えなければなりません。ご相談後、当事務所が実家以外の財産調査を行い、預貯金や、株券、債務の有無(ローン残高など)を確認した結果、実家の売却可能な金額(当事務所が無料査定)や、それに伴う諸費用(建物解体費、残置物処分費、不動産仲介手数料)等を差し引いても、遺産は９００万円程プラスとなるので、相続放棄はせず、予定通り進めていくことになりました。

 

結果

短期間で相続不動産の売却(相続不動産の現金化)も完了し、売却代金から建物解体費用等の売却に関する諸費用を清算、また預貯金等の金融資産も合わせ、全部で約９００万円の相続財産を、相続人(長男と長女)で２分の１ずつ分割し、円満な相続が完了しご依頼人様に大変喜んでいただきました。

 

当事務所の強み

当事務所は、行政書士事務所と不動産会社が運営しています。相続手続きに関しては、運営先の行政書士事務所が行い、相続不動産の売買、査定等は、運営先の不動産会社が行うことができます。相続手続きから相続不動産の売却まで一貫してサポートできるので、期間も短縮できますし、相続人の間で遺産分割もスムーズです。また、当事務所は税理士事務所や司法書士事務所等と提携していますので、相続のトータルアドバイザーとして是非ご利用ください。電話、メールなどお気軽にご相談ください。